ブログ/コラム
ここにある
土間空間を生かす
― TOKYOなないろ工房家づくりコラム ―
そろそろ、わたしたちの家のこと。
はじめての家づくりをやさしくガイドする、心地よい暮らしのために。

土間とは、屋内にありながら床を張らず、コンクリートやタイルなどで仕上げる土足で歩ける空間です。
外と内をつなぐ中間領域として、現代住宅で高い実用性とデザイン性が再評価されています。
土間のある家の3大メリット
土間は、従来の住宅では実現できなかった多機能なライフスタイルを可能にします。
1汚れと水濡れに強い耐久性
泥や水に強く、汚れても水洗いが可能で手入れが簡単です。子どもの泥だらけの靴や、
アウトドア用品、ペットの足洗いなどを気兼ねなく行え、室内を清潔に保てます。
2多目的スペースとしての高い汎用性
玄関収納の拡張としてベビーカーや自転車の置き場になるほか、DIY作業、ガーデニング、洗濯物干し、
趣味のギャラリーなど、家族のライフスタイルに合わせて用途を柔軟に変えられます。
3個性的な空間演出と快適性の向上
室内に段差と異素材を持ち込むことで個性的でおしゃれな空間をつくります。
また、土間の素材は蓄熱性が高いため、夏はひんやりと涼しく感じられる効果もあります。
導入前の最大の懸念事項と必須対策
土間を快適に使うためには、その素材特性によるデメリットを理解し、適切な対策を講じることが不可欠です。
・寒さ(底冷え)対策
コンクリートやタイルは熱伝導率が高く、冬場は外の冷気を室内に伝えてしまい、底冷えの原因となります。
これを防ぐため、土間下の基礎に必ず断熱材を組み込む必要があります。
また、土間専用の床暖房や薪ストーブなどで暖めれば、蓄熱性が活きて暖房効率が良くなります。
・湿気と結露対策
土間は湿気が溜まりやすく、結露やカビのリスクがあります。
強制換気扇や換気窓を設置して空気の流れを確保しましょう。
調湿効果のある壁材(珪藻土など)や高性能な断熱建具を組み合わせることも有効です。
・居住スペースとのバランス
土間を広く取りすぎると、居住空間が圧迫され、生活動線に段差が生まれることになります。
高齢者や小さな子どもがいる場合は、段差を最小限にするなどバリアフリーへの配慮が必要です。
後悔しないための設計チェックリスト
土間をデッドスペースにしないために、設計段階で以下のポイントを確認しましょう。
1.利用目的を明確化する
収納、ペット、DIYなど、何をメインで使うかを家族で話し合い、広さ、深さ、設置場所を決定します。
目的が曖昧だと活用されずに終わる可能性があります。
2.適切な素材と周辺設計
土足での利用がメインなら、掃除がしやすく、水に濡れても滑りにくい素材を選びます。
また、水はね対策として、周辺の壁や床には防水性・防汚性の高い素材を採用しましょう。
3.必要な設備を完備する
水洗いをする場合は水栓と排水口、DIY作業を行う場合はコンセント(水濡れに配慮し高い位置に)、
濡れた上着を掛けるためのフックなどを忘れずに設けてください。
4.日常的な動線に組み込む
土間が孤立した場所にあると使われにくくなります。LDKや脱衣室、庭など、
日常的に使う空間に隣接させることで、常に活用される便利なスペースとなります。
