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2026.03.13
コラム

壁材の種類

壁材の種類

― TOKYOなないろ工房家づくりコラム ―

   そろそろ、わたしたちの家のこと。

はじめての家づくりをやさしくガイドする、心地よい暮らしのために。

 

室内環境や居心地を大きく左右する壁材には、大きく分けて

「塗り壁」と「クロス(壁紙)」の2種類があります。

それぞれの機能性、維持管理、費用面の違いを整理しました。

 

塗り壁:自然素材の機能と風合い

職人が手作業で仕上げる塗り壁は、意匠性と室内環境の調整機能に優れています。

 

漆喰(しっくい)

石灰石を主原料とした伝統的な素材です。強アルカリ性の性質により防カビや空気清浄の効果が期待できます。

静電気が起きにくいため埃を寄せ付けず、清潔な状態を保ちやすいのが利点です。

一方で、建物の動きにより微細な亀裂が入る場合があります。

 

珪藻土(けいそうど)

植物プランクトンの化石を原料とする多孔質の素材です。

調湿・脱臭機能が極めて高く、室内を常に快適な湿度に整えます。

マットで柔らかな質感になりますが、水濡れに弱く、

衝撃で表面が削れることもあるため、使用場所の選定には注意が必要です。

 

クロス(壁紙):多様な選択肢と利便性

施工効率が良く、予算や好みに合わせて幅広いラインナップから選択できます。

 

ビニールクロス

塩化ビニールを主原料とする最も一般的な壁材です。

安価で色柄が豊富なうえ、耐水性や防汚機能に優れ、清掃が容易です。

一方で、通気性や調湿機能が低いため、結露への配慮が必要となります。

 

布クロス(織物クロス)

綿や麻などの繊維を裏打ちしたものです。

破れにくく非常に丈夫で、自然素材ならではの通気性と重厚な質感を備えています。

汚れが繊維に入り込むと落としにくいため、埃を払うなどの定期的な手入れが基本となります。

 

エコクロス・紙クロス

再生紙やパルプ、和紙などを主原料とした環境配慮型素材です。

化学物質の発散が少なく、健康面への配慮がなされています。

紙特有の柔らかな光の反射が、空間を優しく演出します。

 

3.お手入れと修理のしやすさ

ふだんのお掃除

ビニールクロスは汚れに強く、水拭きや洗剤での掃除が可能です。

対して、塗り壁や布クロスは水気を嫌うため、ハタキ等で埃を落とす「乾拭き」が基本のお手入れです。

汚れた・傷ついた時の直し方

塗り壁は、小さな汚れなら消しゴムややすりで削り取ることができ、

傷も同じ材料を部分的に塗るだけで目立たず修理できます。

クロス全般は剥がれをボンドで接着できますが、

大きな破れや汚れの場合は、壁一面の張り替えが必要になることがあります。

 

4.理想を叶えるための選び方

「何を一番大切にしたいか」という軸で選ぶと、満足度の高い選択ができます。

 

空気の質と本物の質感を追求したいなら:塗り壁

 

初期費用や工期はかかりますが、調湿・消臭といった機能面で大きなメリットがあります。

寿命が長く、将来的な張り替えの手間もありません。

 

健康への配慮とコストを両立したいなら:自然素材系クロス

 

塗り壁よりも費用を抑えつつ、化学物質を抑えた安心な空間をつくれます。

ビニール製よりも長持ちし、特有の風合いも楽しめます。

 

予算の効率と掃除のしやすさを優先したいなら:ビニールクロス

 

手頃な価格で工期も短いため、コストを最小限に抑えられます。

水拭きができるため、汚れやすい場所にも適していますが、

10年前後での張り替えを前提とした計画が必要です。

 

まとめ

「素材の機能を重視するか」「清掃性やコストを優先するか」によって、

最適な壁材は異なります。家全体を一つに統一する必要はありません。

滞在時間の長い居室には塗り壁、汚れやすい水回りには

機能性クロスといった「適材適所」の配置を検討することが、満足度の高い住まいづくりに繋がります。